2024年度数学科リレー講座「アーベルの定理200年記念講座」3日目
2024.08.21
前半最終日の3日目は,因数定理で解くことが難しい3次方程式と4次方程式の解法について解説および演習しました.
まずカルダノ変換で2次の項を消去する練習をし,変数変換で3次方程式を2次方程式に帰着させて解く解法(ヴィエトによるカルダノの公式の別証明)を説明しました.
次に3倍角の定理を利用した解法(ヴィエトの解法)を解説し,sin10°の値を含む解を持つ3次方程式を解いてもらいました.
最後にこれまでに解いた3次方程式の解を利用して解くことができる4次方程式の解法(フェラーリの解法)を紹介しました.
以下,生徒の感想です.
・まだ中一の数学ではほとんど扱っていない内容だったけれど,自分が思ってたよりも理解することができたのでよかったです.(中一)
・因数定理を知らないというハンデがあったが,3次方程式や4次方程式を面白く解くことができた.三角関数の3倍角の定理と3次方程式がこういう風に繋がるとは思わなかった.解ける範囲を2次方程式までから3次方程式までに拡張することができた.(中二)
・2次方程式の解き方は授業で習ったが3次,4次の解き方を初めて知った.三角比は難しかった.(中二)
・三角関数を使って方程式を解くというやり方はとても興味深いと思いました.もっと高校数学を勉強して,もう1回読み返して,理解を深めたいです.(中三)
・3倍角の定理が3次方程式を解くのに使えることが感動した.使える理由,仕組みの概要もだいたい分かったので良かったです.(中三)
後半である次回からより近代的な代数方程式の解法に移っていきます.